アナベルに魂を捧げなさい
恐ろしいアナベル人形の心霊ホラー!
「アナベル 死霊博物館」(2019年、アメリカ、原題:Annabelle Comes Home)をNetflixで視聴しました!
本作は「アナベルシリーズ」の三作目となります。
邦題だと、かならず「死霊〜」がつくので、タイトルがややこしいですね…。
2019年の夏公開だったのですが、早くもNetflixで公開されることになりました。
以下、ネタバレあらすじと、感想になります。

感想は後半にあります。あらすじを飛ばしたい人は目次からどうぞ!
ホラー映画「アナベル 死霊博物館」あらすじ(完全ネタバレ)
オープニング。
若者たちからアナベル人形を預かるウォーレン夫妻。
人形を乗せて車で移動すると、とつぜん故障してストップ。
修理中、怪異に遭い、トラックに轢かれそうになる。
アナベル人形が他の霊を呼び寄せているようだ。
帰宅後、アナベル人形を神父に除霊してもらうが、アナベルは邪悪すぎるので特性のガラスケースに保管する。
ウォーレン夫妻は毎週、保管室を清めている。

不安を煽る良い感じのオープニング!
本編。
一年後、ウォーレン夫妻を非難する新聞記事。
娘のジュディは十字架をバッグに入れて学校に行く。
今週末はシッターの女子大生・メアリーエレンと過ごすことになっている。
学校の校庭には謎の黒服の老人。
不穏な雰囲気。
ジュディは十字架を取り出すと、老人の姿は消えていた。

これが予兆みたいなものね。
メアリーは、心霊コンサル(研究家)のウォーレン夫妻の家でシッターバイトをすることを、友人のダニエラに隠していたのがばれる。
ダニエラは幽霊屋敷に興味津々。
メアリーは雑貨屋店員のボブに惚れているのを茶化される。
ボブはウォーレン家の向かいに住んでいるとのこと。
両親が胡散臭い心霊ビジネスをしているという理由で、ジュディは学校でいじめられていた。
ウォーレン家で過ごすジュディとメアリー。
そこへダニエラが来訪。
ジュディにローラースケートをプレゼントし、二人が外に遊びに行く。
その隙を見て、ダニエラは鍵を発見し、心霊事件で扱った品々が保管される部屋に侵入、物色。
そしてアナベル人形が入っているケースの鍵を開け、部屋から出ていってしまう。
ダニエラはいじめっこ少年アンソニーの姉で、父を亡くしているとジュディに話す。
メアリーがキッチンにいると、呼び鈴が鳴り、「アナベルと遊びたい」と言う少女の霊に遭遇。
ダニエラは亡くなった父の霊が、ウォーレン家の部屋の中にいるのを見え、追いかける。気のせいか。

亡くなった家族の霊が見えた…というのは切ないですね。
家の中でジュディはアナベル人形がイスに座っているのを目撃。
しかしもう一度見てみるといなくなっている。
その瞬間、ウェディングドレスを着た血塗れ女の霊がナイフをかざしてジュディに襲いかかる。
十字架を掲げお経を唱えると、メアリーたちが助けに来る。
ジュディも母親と同じく、霊感を持っているようだ。

ダニエラとメアリーも幽霊を見てるってことは、全員霊感があるってことだぞ。そしてそれを視聴している僕にも霊感があるということになるね。
3人は部屋にこもって、心霊事件の資料を物色する。
そこで保管庫にある品々の話など。
ジュディはアナベル人形を特に恐れている。
その後、三人で遊んでいると呼び鈴が鳴り、ボブがやって来る。
ピザの配達の邪魔が入るが、メアリーを軽く口説いて帰っていく。

呼び鈴がなる…しかしドアを開けると誰もいない…と思ったらドーン!と何かが現れる。というパターンを多用しすぎじゃないか? 緊張と緩和テクニックなんだろうけど、もう少し工夫が欲しい(偉そう)
ジュディが一人でTVを観ていると、突然電源が切れる。
リモコンを探そうとするとソファの下にアナベル人形が横たわっている。
その瞬間、部屋の照明が切れる…と同時に、メアリーとダニエラがバースデーケーキを持ってきてサプライズ。
ジュディはダニエラに心を開き、誕生日会のお誘いをする。
すると、外の庭でボブがギター弾き語りを始める。
三人はボブの元へ行こうとするが、ボブは謎の霧に包まれ、そこから現れたオオカミの化物に追いかけられて逃亡。

霧の中からオオカミてて…。ちょっとここで興冷めした感が。
ダニエラも自宅に帰ることになるが、拝借した保管室の鍵を持ち出したままだったのに気付き、こっそりと家の中に戻る。
すると保管室の扉が勝手に開いた…。ギィ…
ダニエラの父は、ダニエラの運転事故によって死亡した。と話すメアリーとジュディ。
ダニエラは保管庫に侵入。
アナベル人形がなくなっている。
ペンダントの中に父の写真を入れて手首に巻く。
ピアノが鳴り、ダニエラがピアノを弾き始めると、父親の霊が現れ「お前のせいで死んだ!」と怒鳴られ、逃亡。
一方、ボブは家畜小屋に逃げ込んで怯えていた。
まだオオカミの化物の霊が近くにいる。

なんか別の映画になってない?
メアリーはキッチンで作業していると、グラスが落下して割れる。
ラジオが勝手につく。
二階からドアの開く音が。
ジュディの部屋に行くと、アナベル人形と一緒に寝ていた。
ダニエラは保管庫でまだ怪異に襲われていた。
テレビに自分が映る、おもちゃが騒ぎ出す。
メアリーにも怪異が襲いかかる。
ステレオから子供の声、電気が消える、おっさんが後ろに立っている。
コインが足元に転がってくる。
コインを目玉にはさんだ集団(埋葬時、遺体の眼にコインを乗せる風習がある。)に脚を引っ張られる。
ジュディは部屋で寝ていると脚を引っ張られる。
布団の中を覗くと、アナベル人形がいて、その奥から子供の霊が飛び出してくる。
ぎゃあ!
更に悪魔が現れ部屋から逃げ出し、メアリーと合流。
ウォーレン婦人から電話がかかってくる。
「アナベルに魂をささげなさい」
電話の相手は幽霊だった。
ダニエラのいる保管庫でも電話が鳴る。
電話に出ようとすると、ジュディが現れ、電話をとるな!と引き止める。
ダニエラは保管庫からアナベルを出したことを話す。
ジュディはアナベルが原因だと言う。
メアリーは呼吸困難になる。
ジュディは外に飛び出す。
ダニエラはウェディング姿の霊に刺され、倒れたところに血反吐を吐かれる。

個人的にこのウェディングちゃんが一番不気味だった。
ジュディは車の中から酸素ボンベを持ち出そうとすると、オオカミの化物に襲われるが、ボブのギターフルスイングスペシャルファイヤーアタックで撃退する。

霊感のない素人の物理攻撃が効くんかい。あと、あんなにビビっていたボブが、何がきっかけで勇気が湧いてきたのかが描かれていない。
メアリーの元に戻ったジュディ。
ダニエラはもう憑依されていて、彼女は本物ではないと話す。
ダニエラはいい幽霊もいると言う。
廊下には侍の鎧が佇んでいる。
近寄ると日本語の叫び声が聞こえる。
ダニエラに呼ばれ、書斎に入るとアナベル人形がいる。
アナベルは奥の部屋に入り、ドアを閉めてしまう。
鍵を見つけてドアを開け、メアリーは奥へと進む。
棺桶に入った遺体だらけ。
奥に進むと、自分の姿をした遺体がアナベル人形を抱いている。
無理やり引っ張る。
ジュディに人形を託し、逃げて!とメアリー。
そこへウェディング姿のダニエラが刃物を持って襲いかかる。
ウォーレン氏の悪魔祓いの映像を流し、ダニエラはもがく。
クライマックス。
逃げ出したジュディに悪魔がおそいかかり、魂を抜き取られそうになる。
メアリーはアナベル人形をガラスケースに入れようとするがなかなかしまらない。
我に返ったダニエラの協力で鍵をかけることに成功。
そこへボブがかけこんでくる。
帰宅したウォーレン夫妻。
メアリーとダニエラもやって来て誕生日を祝ってくれる。
ボブやアンソニー、その他大勢がパーティにやってくる。
保管庫では、ウォーレン夫人とダニエラの会話。
ダニエラの父の霊が、あなたに会いたいと言っている。
自分を責めるなお前のせいじゃない。と。
ダニエラの後悔を慰めるように、私も若い頃、家出をしたと話すウォーレン夫人。
その時一緒に家出した彼氏が、今の夫よ。
おわり。
ホラー映画「アナベル 死霊博物館」トレーラー・キャスト
【脚本】ゲイリー・ドーベルマン
【原案】ゲイリー・ドーベルマン、ジェームズ・ワン
【キャスト】マッケナ・グレイス、マディソン・アイズマン、ケイティ・サリフ、パトリック・ウィルソン、ヴェラ・ファーミガ
ホラー映画「アナベル 死霊博物館」感想(ネタバレ注意)
【個人的評価】★★★☆☆

60点くらい…かな。
アナベルシリーズの限界を感じてしまったような気がした。
というか、監督によって毛色が変わるので、その影響が強いのかも。
過去二作に比べると、恐怖度は下がっている
この映画はまったく怖くないというワケではないが、前二作に比べるとそこまで怖くはないかな?という印象。
子どもたちの恐怖的妄想を具現化して、お化け屋敷でキャーキャーしてみた。みたいな内容。
オオカミの化物が出てきた時点で、ちょっと幼稚というか、従来のガチ心霊ホラーという、ストイックな雰囲気が台無しになったような。
【考察】「アナベル死霊博物館」はなぜ怖くないのか?
戦犯はボブ
前二作にはなかったコメディ要素(ボブ)が加わり、緊張と緩和が上手く取れていたように思います。
ただ先に書いたように、その影響で恐怖度が下がったように感じます。
ボブは柔和な雰囲気で場を明るくするキャラクター。
ボブが登場するということは真っ暗闇の中に太陽を照らすようなものなので、作品全体がポップな雰囲気になってしまったのかも。
そして、ボブがオオカミ男と対決するという、心霊映画とは別ものの世界観が混じってしまったのも悪影響だったように思います。

戦犯はボブか?
恐怖シーンのパンチが弱い
…といったような、緊張と緩和をからませて、視聴者を驚かす仕掛けが沢山見かけられました。
これはどのホラー映画でも大体使われているテクニックです。
でもこれって、ゲームのストリートファイターでいうと、中パンチくらいの強度なんですね。
この映画は、小パンチ→中パンチ連打が続き、致命的な一撃が出てこないまま、女子供がワーキャー騒いで終わり。という印象。
圧倒的な絶望感を感じさせる展開に持っていけてないというか。
だから怖くないのかも。

以上のように、この映画が怖く感じなかった理由は、ボブの存在と、パンチの弱さだったのではないでしょうか!
人形ホラーといえば、「ザ・ボーイ」がめちゃくちゃ面白かった。
ジャケット画像を見る限りでは、平凡な人形ものかと思っていたのだが、良い意味で予想を裏切られました。おすすめです!
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ウェディング姿の血反吐を吐く女の霊はDBDのプレイグ?
大人気ホラーゲームDBD(デッドバイデイライト)に、「プレイグ」
というゲロを吐くキラーがいる。
ウェディングの幽霊がダニエラに血反吐を吐くシーンを見て、もしかしてプレイグってこの映画が元ネタだったの?と思い調査してみた。
調べてみると、プレイグはメソポタミア文明の逸話をベースに作られた、架空のキャラクターらしいので、この映画とは関係が無さそうです。
誰かの口から吐き出たものを、自分の口に注がれるというのは、生理的嫌悪感を感じさせます。
相手が幽霊だろうが人間だろうが、気持ち悪いものは気持ち悪いと感じさせますね。

僕はそう思いませんが(ただの変態)
まとめ
- 過去二作に比べると、恐怖度は下がっている
- 怖くない理由はボブ
- 怖くない理由は恐怖シーンのパンチが弱いから
- ウェディング姿の血反吐を吐く女の霊はDBDのプレイグとは関係なし
とまあ、今回も悪いところばかり指摘してしまいました。
女の子たちもカワイイし、幽霊のビジュアルも不気味で素敵でした。
ただ、何か物足りなかったな〜というのが、全体的な印象です。
アナベルシリーズはまだ続きそうですが、次作があるのならもっと恐ろしくおぞましくして欲しいものです。
今回はNetflixで視聴しましたが、AmazonPrimeでも視聴できます。
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