「俺たちは偽物しか知らない」
Netflixドラマ「ブラック・ミラー(英)」【1500万メリット】のネタバレを含むシナリオ&感想です!

胸糞ブラックなストーリーなんだけど、刺激的な内容でついつい見てしまう…。
「1500万メリット」もそんな話の一つでした…
当記事はざっくりとストーリーを追いながら、つっこみや感想を入れていくスタイルです。手っ取り早く感想を読みたい人は、目次から「感想・まとめ」へ飛んでください。
感想はかなり緩めなので、高尚なレビューは期待しないように!

ネタバレを超含みますので、まだ視聴していない方は注意して下さい!
ブラック・ミラー【1500万メリット】ストーリー
登場人物
●ビング…偽物だらけの社会で本物を求めるピュアな黒人の青年
●アビ…高い歌唱能力を持ち、歌手になる夢を持つ清純な女性
●審査員たち…民衆たちにエンターテイメントを届けるため、番組出演者を選出している
ストーリー
デジタルオートマチック化し、生活が極度に管理下された世界。
この世界では「メリット」というお金のようなものを各人が所持しており、マシンを漕ぐことでメリットを稼ぎ、何かを消費するためにメリットを支払うという生活を送っていた。
ビングは新人のアビに恋心を抱いているご様子。
ビングはトイレで歌っていたアビの曲を気に入り、オーディションに応募することを薦める。
しかしオーディション参加料は1200万メリットもするので、アビは躊躇う。
だがビングが1200万支払うと言う。
説得の末、アビはオーディションに参加することを決める。
オーディション参加料はなぜか1500万メリットに上がっていたが、ビングは財産のほぼ全てを支払う。
オーディションに向かうエレベーターの中、アビは緊張しつつも同行するビングにペンギンの折り紙をプレゼントする。
偽物だらけのこの社会で、ビングとアビは本物の愛を感じはじめていた。
オーディション会場。
一週間待っても呼ばれない人もいる中、アビはなぜか舞台の奥に呼びだされる。
アビは謎のドリンクを飲まされ、舞台の上に立つ。
審査員の前で歌を披露するアビ。
審査員の男に最高の歌だと褒められる。
だが男たちは君がかわいいから観ているだけであり、ポルノ番組に出演するべきだといい始める。
それを聞いて怒り出したビングは警備員に連行されてしまう。
残されたアビは、このままでは一生マシンを漕ぎ続けるだけだと半ば脅しのような説得が続く。
観客達もアビのポルノ出演に賛同し、迷ったアビはポルノ出演を決めてしまう。
魂を売り裕福な生活を手に入れたアビだが、廃人のようにも見える。
ビングは失望し一人悲しく過ごしていた。
するとアビが出演しているポルノ番組のCMが部屋中に流れ始めるが、メリットが不足していて解除できない。
発狂寸前のビングはモニターを破壊するが、ポルノ番組のCMからアビの喘ぎ声が流れ続ける。
ビングは節約をし、マシンを漕ぎまくってメリットを貯めまくる。
そして数カ月後、ビングは1500万メリットの貯金を達成。
モニターを破壊した時の破片を隠し持ち、オーディション会場に向かう。
ようやくオーディションに参加したビングは、ドリンクを飲んだふりをして舞台に立つ。
踊りを披露するビング。
突然ガラスの破片を自分の首元につきつけ、みんなの前で自殺するぞと脅しをかける。
審査員たちはお前の主張を言えと時間を与える。
「俺たちは偽物しか知らず、それを買うことでしか自己表現できない」
ビングは審査員たちや、愚かな民衆を罵り、不満を爆発させる。
すると審査員の男が、ビングの情熱的なスピーチを褒めちぎり、週二回30分の番組を持たせてやるがどうだ?と交渉をする。
民衆はやれ!やれ!と大騒ぎ。
ドリンクを飲んでいないビングはその条件を…
飲んだ。
アビは死んだ眼でポルノ女優として活動し続ける。
ビングは首にガラス破片を突きつけるパフォーマンスをしながら商品を売りつける番組のMCを務めていた。
豊かな生活を送り、テーブルの上にはペンギンの置物。
ビングはガラス製の壁の向こうに見える大自然を眺めながら、グレープジュースを飲み一人佇んでいた。
おわり
ブラック・ミラー【1500万メリット】感想・まとめ
個人的評価★★★☆☆

アビのポルノ女優への転身や、正義だったはずのビングの視聴者に対する裏切り…。
見ていて切ない内容だったなあ…。
純情な人はショックを受けたと思います。
でも……面白いんだよなあ。
ピュアな心を持つ青年ビングと、歌手を夢見る純朴なアビ子ちゃんが、オーディション参加をきっかけに闇落ちしていくという、なんともいたたまれない話でした。
それはさておき、アビが渡したペンギンの折り紙、ラストのペンギンの置物、ビングが眺める大自然。
あれは一体どうゆう意味だったのか。

僕なりのぺらぺらに薄い考察になりますがチャチャッと語りたいと思います。
最後の大自然とペンギンの置物が意味するものとは
まず、ペンギンの折り紙。
あれはビングとアビの関係を繋ぐ象徴であり、手作りの折り紙というところに人間らしさというか、愛情や友情のような心のこもった贈り物だったように思います。
その後、彼は「俺たちは偽物しか知らない」と叫び、ガラスの破片で自害してやろうと感情を爆発させましたが、その結果スピーチが大成功して豊かな生活を手に入れました。
そして、大きく立派なペンギンの置物をゲット。
本物のペンギンではなく、大きな偽物のペンギンです。
つまり本物を知らない彼が手に入れたモノは「大きな偽物」だったのです。
彼が眺める大自然も、もしかしたらただの映像で、偽物の大自然だったのかもしれません。
アビへの愛情や、「本物」を求めたはずの彼は、大きな偽物を手に入れ、偽にまみれた自己表現しかできなかった……という皮肉な物語なのでした。

まさにブラック。
頑張って考察してみたけど…まあそんな感じなのではないでしょうか。
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