「朝になればわかる…」
低予算スプラッターホラー映画「ファウンド(Found)」をAmazon Prime Videoで視聴しました。
前情報も無しで視聴したのですが…
「HEADLESS」がグロい
その一言に尽きますね…。

今回はざっくりとした感想、世間の口コミレビューをご紹介します!
ホラー映画「ファウンド」あらすじ
お母さんの秘密は、ベッドの下に隠されたラブレター。お父さんの秘密は、車庫の奥のヌード雑誌。
だからお兄ちゃんが、クローゼットに生首を隠していても変じゃない。時々変わる生首を、人知れず取り出しては眺めるマーティ。
しかしある晩、いつものようにクローゼットを探るとそこには同級生の首が…。僕が秘密を知ってること、お兄ちゃんが気付いたかもしれない…。(引用:Amazon)
ホラー映画「ファウンド」トレーラー&キャスト
【原作】トッド・リグニー
【キャスト】ギャビン・ブラウン、イーサン・フィルベック、フィリス・ムンロ、ルーイ・ローレス、アレックス・コギン
ホラー映画「ファウンド」ネタバレ感想
ネタバレを含みますのでご注意を。
この映画はストーリーがあってないようなものなので、ざっくりとした感想を述べたいと思います。
気になる点数は…

★★★☆☆です。
よかったところ①懐かしい
よかったところ一つ目は、「懐かしい」気持ちになった部分です。
この作品の時代設定はVHSビデオが主流の1990年前半〜半ばくらいだと思われます。
マーティ少年がレンタルビデオ屋でホラー映画を物色する姿が、なんだか自分の少年時代と被さってしまいました。
あの時代のホラー映画は名作だらけだったが、低俗でグロいスプラッター作品も本当に多かった。
とはいえ映像のクオリティは低いので、いかにもな作り物感があり、どこかバカバカしくて安心して楽しむことができました。(僕はね)
レンタルビデオ屋で作品を物色して、3本くらいまとめて借りて一気に観る。
時には友だちと一緒にお菓子をボリボリ食べながら…。

ほとんどがB級のくだらない映画ばかりだったけど、懐かしくてなんだか温かい思い出が蘇るんだよなあ…
よかったところ②マーティに共感できた
学校でいじめられて引き籠もり少年となってしまうマーティだが、外で会ったクラスメイトにバカにされてボコボコにしてしまう。
牧師や親たちは「謝れ」「話し合え」「握手しろ」と強制してきます。
悔しがるマーティンをみて、
「いいんだマーティ。そんなやつはブン殴っていいんだ。全員と仲良くなる必要なんてない。やられたらやり返せ!二度とバカにしてこない程度にボコボコにしてやれ!」…と、マーティを応援している自分に気付きました。
こんな考え方、大人として間違えている!と一部の人間から否定されるかもしれないけど、僕の本音は上の通りだった。
反社会的で殺人狂のサイコパスな兄が、マーティの気持ちを一番理解していたのかもしれない。

…とまあ、よかったところはこの2つくらいだろうか…。
その他感想
逆にあまりよくないと感じた部分などについて。
ド変態サイコパス殺人鬼の兄が、弟だけには人間らしい純粋な愛情を抱いている。
このギャップ萌えが制作陣の狙い所なんだろうけど、ちょっと無理があるんじゃなかろうか…と感じてしまった。
どれだけ弟を可愛がろうが、あれだけのことをやらかしている凶悪な生き物に共感はできない。
感動した…とか言っている人は、たぶんクラシック風の美しいBGMに騙されているのではないか?
もしこの作品をBGMなしの漫画で表現するのはかなり難しいのではないか。とか考えてしまった。
この映画の原作は小説ということなので、どれほど巧みに描かれているのか一度読んでみたいものである。
ラストについて
そして問題のラストシーン。
マーティは「朝になれば全部わかる…」みたいなことを兄に告げられる。
ベッドに拘束されたマーティが目覚め、朝を迎えると…
暴行を受け、陵辱され、兄によって斬首された両親の首が、マーティの両隣に添えられていたのだった。
このラストは衝撃的というか、正直、力技だな…と思った。
絵の力だけで見せているというか。想定の範囲内だったというか。
想像の斜め上を行くとんでもないラストが待ち受けているのかと思ったら……。
けっこう肩すかしを食らった感があったかなあ。
ゆえにチープさが強調されたような。
とはいえ、低予算(約8,300ドル=80万円くらい)でここまで作れたという事に対しては敬意を表したい。
スプラッター映画「HEADLESS」
そしてこの映画を語る上で一番のポイントとなる「HEADLESS」という架空の作品について。
スカルの仮面を被った上裸の男が、縛り付けた女の胸を切りつけ、傷口に顔を埋め、目玉をスプーンで抉って食し、斬首した首で自慰行為をして雄叫びを上げるというものだ。
80〜90年代風のスプラッター映画という感じだが、まあ悪趣味なことw
ホラー映画を見慣れている僕でも、久々にこうゆうのを観たので「うげっ」となった。
結局犯人は警察によって射殺されて終わるという、チープな内容らしい。
このHEADLESS、スピンオフ作品として映画が作られたとか何とか。
(2015年、アメリカ本国のみで公開されたようです)
ちょっと観てみたい気もするけど、そうでもないようなどうでもいいようなw
酒鬼薔薇事件とHEADLESSの類似性
ところで、このHEADLESSの異常な映像を観ていてふと思い出したことがあった。
犯人が被害者の首を切って自慰をするというおぞましいこの行為、実際に日本でも起きているのだ。
1997年に起きた『酒鬼薔薇事件』である。
酒鬼薔薇聖斗こと少年Aが、顔見知りの年下の男の子を殺害し、斬首した首で本作同様の行為を行っていたのである。
逮捕後、彼は「性サディズム障害」と診断された。
サディズムと性の快楽を混合してしまい、相手を傷つけ支配することで性的快楽を得るというものだ。
少年Aは犯行前に、猫を殺しながら射精までしている。
ただの噂だと思っていたが、本人が語っているので事実らしい。
その詳しい犯行内容については、こちらの本「絶歌」にその詳細が描かれている。
ホラー映画「ファウンド」世間の口コミレビュー
世間の口コミを調べたので、一部ご紹介します。
この映画の両親や兄、弟の中に自分を見つけるのだ。
どこかに必ず共感出来てしまうものがあるはず。
もしそれがないなら…その人こそが既に常軌を逸しているという事なのだろう。
人間、そんな綺麗なものではない。
誰しも心の闇を少なからず抱えているものだから…。
思春期前に経験する分かってくれない大人達の建前と本音への諦めや反抗を思い出す映画でした。
猟奇的なグロさの下にしっかりとしたテーマが敷かれている作品。
単純なホラーではありません。ホラーを観たい気分の方は肩透かしを食いますが、観終わると「これって意外とリアルにリアルで怖いかも」という気持ちにさせられます。シリアルキラー誕生の前日単みたいな感じもするし、そうであってほしくないという主人公への感情移入もわいてきます。
「怪物」的な殺人者を見つめる視線の新しさに感心した。
彼だけが怪物なのか?
彼を怪物にしたのは親の持っているヘイト感情だし、そのヘイト感情は、白人貧困層の抱く悔しさである。
暴力による現状否定をしたことで、主人公は暴力の中で流血の朝を迎える。
何層にも重なる暗喩に唸った。
哲学的なホラーだが、同時に最後まで目が離せない傑作でもある。

以下、批判的なコメントです。
人種差別、いじめ、家庭環境等社会問題を主題として作った感ありますが、単なる悪趣味な映画になってしまっています。
猟奇殺人を犯す人の描写を深く表現すると別の作品になるように感じます。
兄貴がキチガイ殺人鬼なだけで、、内容?あんのかな何かの問題提起?グロいだけで後味の悪さだけ残りました。おすすめしません。口直しに、さわやかな映画でも見てください。
グロが苦手な方は見ない方がいいです、私も気分が悪くなりました。
中身も暗い兄弟の話で…いじめ・家庭問題・人種差別問題やらと何かを訴えたいのかもしれませんが、はっきり言って何も定義されてないですし解決もされていない。
そもそもこんな映画を放映する意味は?ゾンビ映画とかと違いますよね。
人殺しを肯定しようとする作品なんて世界から消えるべきです。
弟の口にはボール付きの最新型の猿ぐつわ。
さすが2流映画だ。少年の猿ぐつわが裏表逆になっているwwww
(Amazonより引用)
ホラー映画「ファウンド」まとめ
なかなか辛辣なレビューが多いように感じました。
でもこうゆう映画が好きな人もたくさんいるんだよなあ…。
僕はスプラッターよりも、オカルトとか幽霊系が好きなんですけどね。
最近の作品だと「ヘレディタリー/継承」が衝撃的な作品でした。
▶映画「へレディタリー/継承」ネタバレ解説&感想★「コッ」女の子の顔が印象的
でもやっぱり人間は怖いです。
小動物を殺めたり、通り魔事件を起こしている人物は要注意。
殺人欲求のあるサイコパスに対する注意喚起映画だと思えば、この映画も観る価値はあるのかもしれない。
僕もサイコパス漫画を描いてみたのですが、キャラクターの掘り下げが難しかった。
習作として描いた作品なのでかなり稚拙ですが、よろしければどうぞ。
ホラー映画「ファウンド」はアマプラで視聴できます
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