「苦いですよねウフフ……」
ホラー映画「シライサン」をnetflixで視聴しました。
乙一さんの小説は大好きなので、期待しながら視聴!
結果はまあ、うん、まあ…その…うん。って感じでしたが、全体的に初々しさを感じさせる王道和製ホラー映画といったところでしょうか。

よくわからんアイドルを起用している映画よりは全然好感度が持てる作品でした!
ホラー映画「シライサン」あらすじ
その死因を突き止めようと、二人は関係者の元を訪ね調査を開始。
亡くなった人間に共通していたのは、シライサンという女が出てくる怪談話を聞いていたのだった。
その話を聞いた春男と瑞紀は霊的な体験をするようになり、二人の前にシライサンが現れてしまう。
ホラー映画「シライサン」トレーラー&キャスト
【脚本】安達寛高(乙一)
【キャスト】飯豊まりえ、稲葉友、忍成修吾、谷村美月、染谷将太、etc
ホラー映画「シライサン」ネタバレ感想
ネタバレを含みますので、以下ご注意を。
演技に関して
全体的にどこか初々しく、これからの役者さんなんだろな〜と思わせるところが多々ありました。
ただ、4人で怪談話をするシーンで一人だけ妙に独特で上手い人いるな…と思ったら、染谷将太だった。さすがとしかいいようがない。
主演男性の稲葉友さんは、J-waveのオールグッドフライデーで声しか聴いた事がなかったので、こうゆう人だったんだ…と、新鮮な気持ちで観る事ができました。
主演女優の飯豊まりえさんも初めて観たのですが、自然体で良い意味で主張しすぎない雰囲気が良かったと思います。
この二人が最初は他人行儀なのですが、一緒に行動していくうちに少しずつ男女の意識が芽生えていくようなそうでもないような、その辺の絶妙な関係バランスが秀逸でしたね。
吊り橋効果で恋愛関係になったカップルは別れやすいとか、そうゆうウンチクを入れるところがどこか小説っぽいというか、乙一らしいなあと。

まあ、おっさんの僕にとってそんな話どうでもいいんですけども(嘘)
インディーズ感漂う内容
前半までは、謎の不審死を遂げる若者たちの謎を追っていくうちに、自分たちも呪いにかかってしまう…という、リングを代表とする都市伝説ホラーの王道的な展開から、後半はシライサンとにらめっこという奇抜な展開に。
だが、残念なことにここがピークで、爆発的なクライマックスに突入することなく、尻すぼみな形でエンディングに向かっていく。
え?これで終わり??なんかこの映画、若干インディーズ感があるな…と思ったら、監督・脚本は小説家だということを思い出した。
僕は乙一ファンで小説もたくさん読んでいて、淡々とした世界観が大好きで別に嫌いでもないし、悪口を書きたいわけでもない。
ただ正直、ところどころ不自然な描写も多く、映画に関してはプロフェッショナルとは言い難い内容に感じた。
でもこうゆうインディーズ感は嫌いではない。

乙一さんが映像関係志望だということは知っていたので、こうゆう感じなのねと新たな発見となりましたね。
シライサンの名前の由来
白井と思いきや、死が来ると書いて「死来」。
朝倉未来的な。
恐ろしいキーワードを文字って名前にするという、ホラー作品あるあるですね。
「来る」というホラー映画は「ぼぎわんが来る」(澤村伊智)という小説が原作なのですが、このぼぎわんは海外から侵入したブギーマンを、大昔の日本人が「ぼぎわん」と呼んで恐れたという設定です。
三津田信三とか好きな人ならおなじみのネタですね。
三津田信三といえば「のぞきめ」の作者でもあります。
▶映画「のぞきめ」【ネタバレ】感想あらすじ●板野友美の演技力がやばい

主演の棒読みがすさまじい一品でした…
ちなみに、シライサンの黒目がちなお目目といえば、韓国ホラー映画「コンジアム」を彷彿とさせるものがありました。
▶映画「コンジアム」ネタバレ感想★黒目ギョロギョロ姉さんが怖すぎる
設定・演出について
逆だるまさんが転んだ的な、「見つめている間は近寄ってこない」という設定は、ありそうでなかった面白い発想。(探せばあるのかもしれないけど)
息を止めていると相手に気付かれないというキョンシー的なサスペンスを生み出す演出。
似たような設定を活かした近年のホラーといえばこれ。こっちは音だけど。
▶映画「クワイエットプレイス」ネタバレ感想とあらすじ●イライラしないで!
そして気になったのは、ライターの男が最期を遂げるシーン。
↑に貼ってある画像のシーンですね。
夕焼けくらいの明るさでハッキリと写ったシライサンが背後からヌッとカメラに入ってくるんだけど、ここは呪怨的な演出というか、お笑いのコントみたいになってしまっていた。
狙ってやっているのかわからんが、こうゆうのは好みが別れるので、安っぽいホラーに感じるか、シュールで笑えると感じるか。
そのどちらかに捉えられてしまうだろう。
ちなみに僕はけっこうくだらないものとか好きなので、悪くはないと思ってしまったが。
もちろん、ホラー映画耐性の無い人が見たら恐怖シーンでしかないのだろうけども。

夜景シーンで撮影していたら普通に超怖いシーンになっていたかも…
ホラー映画「シライサン」まとめ
演技や内容について手厳しいことを書いてしまいましたが、ド素人のただの意見なのでファンの方は気を悪くなさらずに。
乙一作品ではGOTHが好きなのですが、主人公の淡々とした雰囲気はどの作品にも共通しているように思います。
「シライサン」でも主人公たちが敬語を使いあって、お互いどこか他人行儀な感じも、乙一作品らしさがにじみでている作品でした。
「シライサン」を視聴
ホラー映画「シライサン」はアマプラで視聴できます。
もう一度観たい人も、まだ観ていない人もこちらからどうぞ!
シライサンのコミック版も
コミック版はこちら!
チラッと読んだけど、映画の内容とは異なるようです。

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